- 基礎が曖昧なまま進んで置いていかれないか
- 学習を継続して続けられるのか
- 内容は難しくないか
最初の一歩が怖いのは、「自分に合う学び方か」が見えないからです。私も同じ不安を抱えていました。検討を重ね、キカガクの長期コースを選び、結果としてE資格まで到達できました。
結論から言うと、「自分で手を動かし、成果物まで仕上げる設計」が想像以上に力になります。
本記事はコース内容を丁寧に解説します。6ヶ月で進む学びの全体像各モジュールの狙いと課題、章末テストの位置づけ、ミニアプリ・API化、自走期間の使い方、そして週次の学習リズムまでを、受講者目線で具体的にお伝えします。
読み終えるころには、「このカリキュラムは自分に合うか」「6ヶ月後に何を作れるようになるか」をはっきりイメージできるはずです。
AI教育の現場で磨かれてきた長期コースの実像を、ここから一緒に確かめていきましょう。

学習の流れと到達イメージ

学習は「基礎 →データ分析→ 機械学習 → ディープラーニング → 自走期間」の順で進みます。
最初の基礎フェーズでPythonとデータ分析の土台を固め、機械学習フェーズで特徴量設計や評価の考え方を身につけ、ディープラーニングと応用で画像・自然言語などの代表タスクを経験します。
最後は学んだモデルをアプリやAPIとして“動く形”にまとめ、自分のテーマでポートフォリオを仕上げます。

到達点は「自分で課題を定義し、モデルを作り、簡易なプロダクトとして公開できること」です。
フェーズ0 基礎(事前学習)
セッション | トピック |
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Python の基礎 | ・プログラミングとは ・Google Colaboratory の使い方 ・変数 ・比較演算子・制御構文 ・関数 ・モジュール・パッケージ・ライブラリ |
Colabを前提に、Pythonの基本文法を一巡して“迷わず手を動かせる状態”を作ります。変数・型・制御・関数・importのを身につけておきます。
フェーズ1 データ分析(1か月目)
セッション | トピック |
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データ分析Ⅰ | ・課題への気付きとデータの取得・構造化 ・データの集計・可視化 ・統計的仮説検定 ・データ分析の実践 |
データ分析Ⅱ | ・相関・回帰分析基礎 ・相関・回帰分析実践 ・主成分分析基礎 ・主成分分析実践 ・クラスタリング基礎 ・クラスタリング実践 |
データ分析Ⅰは、データの前提と制約を確認したうえで、基本統計量と可視化で全体像を把握し、仮説を検定で丁寧に確かめる型を身につけることです。小さな実践まで通して、次のステップ(機械学習)に渡せる前処理・評価の土台を整えます。
データ分析Ⅱは、相関・回帰で関係性を理解し、主成分分析とクラスタリングを行い、結果をレポートにまとめて「伝える力」を養うことです。仮説→検証→報告の流れを一貫させ、意思決定に使える分析を完成させます。
フェーズ2 機械学習(2か月目)
セッション | トピック |
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機械学習Ⅰ | ・教師あり学習-回帰Ⅰ ・教師あり学習-回帰Ⅱ ・データの前処理基礎 ・データの前処理応用 |
機械学習Ⅱ | ・教師あり学習-分類Ⅰ ・教師あり学習-分類Ⅱ ・ハイパーパラメータ調整 |
機械学習Ⅰは、回帰で前処理→学習→評価の型を定着させることです。学習・検証の分割を先に行い、欠損補完・スケーリング・エンコーディングをする流れを理解します。
機械学習Ⅱは、不均衡データでは適合率・再現率・F1を用いて判断し、閾値調整も含めて意思決定に使える形へ整えます。ハイパーパラメータ調整は交差検証と検索手法を組み合わせ、過学習を防ぐ方法を学びます。
フェーズ3 ディープラーニング(3か月目)
セッション | トピック |
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ディープラーニングの基礎Ⅰ | ・ディープラーニングの概要 ・ディープラーニングの数学Ⅰ ・PyTorch 入門 ・ディープラーニングの数学Ⅱ |
ディープラーニングの基礎Ⅱ | ・PyTorchで分類 ・PyTorchで回帰 |
ディープラーニングの基礎Ⅰは、順伝播と逆伝播の原理を言葉で説明できるレベルで押さえ、損失関数・活性化・最適化の関係を小さなネットワークで確かめることです。PyTorchの基本操作を一通り試し、学習の流れを上から下まで自分の手で追える状態にしておきます。
ディープラーニングの基礎Ⅱは、PyTorchで分類・回帰をできるにすることです。細かなテクニックよりも、再現性と基本の型を丁寧にそろえることを優先します。
自走期間


自分の関心や業務課題に学びを重ねる実戦フェーズです。後半3か月は、これまでに培った基礎・機械学習・ディープラーニングの知識を、自分で定めたテーマに適用して成果物を作り上げます。成果物は「機械学習を搭載したアプリケーションの開発」と「データ分析レポートの作成」のいずれかを選び、最終発表まで行います。
自走期間に入る前には個別のメンタリング面談があります。面談までに、どちらの課題を選ぶか、テーマの概要、利用予定データ、を簡潔にまとめておくと、具体的な助言が得られます。面談前でも1on1の予約は可能です。
自走期間は、学びを自分の言葉と動く成果物へ変換する最終工程です。評価のためだけでなく、将来の選考や社内共有で自分の強みを示す資産として仕上げていきましょう。



カリキュラムや運営の細部は変更される場合がありますので、最新情報は講師・説明会で確認してください。
抑えるべきポイント


基礎|Pythonの基本操作を固める
まずはPythonの基本文法を一度さらっと通し、手を動かして確認しておきましょう。変数やリスト・辞書、if
・for
、関数定義、import
の使い方、簡単なファイル入出力を自分の言葉で説明できれば十分です。
Colabを使う場合は、上から順に実行して結果が出ることだけ意識しておくと、後の学習が安定します。
データ分析|基本統計量を起点にする
分析の入口は、平均・中央値・分散(標準偏差)・四分位数、欠損率やカテゴリの件数といった基本統計量を落ち着いて確認することです。難しい可視化よりも、基礎統計→分布の型を毎回守ることが大切です。
機械学習|前処理を理解する
機械学習では、前処理を丁寧にそろえるだけで結果が安定します。学習用と検証用に先に分割し、欠損補完やスケーリング、エンコーディングは学習データに合わせて整え、検証データには同じ手順を適用する。
この流れを崩さないことがポイントです。難しい工夫よりも、漏れなく・同じ順番で処理する習慣を優先しましょう。
ディープラーニング|順伝播と逆伝播を押さえる
ディープラーニングは、順伝播で出力と損失を計算し、逆伝播で勾配を求めて重みを更新する一連の流れを言葉で説明できれば十分です。
原理をイメージできていれば、細かな設定は落ち着いて選べます。
ポートフォリオの見せ方


ポートフォリオはGitHubに公開しましょう。公開リポジトリが最も評価者に届きやすく、再現もしやすいです。READMEの冒頭に課題設定(背景・目的・評価指標)を簡潔に置き、環境と実行手順、結果のスクリーンショットや短いデモ動画、必要ならURLを添えます。
コードはコメントで意図を残すことが重要です。特に「なぜこの前処理・特徴量・閾値なのか」を1〜2行で補足し明記します。入出力の想定、例外処理、評価指標の選定理由は必ずコメント化し、変更時はコメントも更新します。



「何をしたか」より「なぜそうしたか」を中心に書くと、レビューや選考で強い印象を与えられます。
まとめ
キカガクの長期コースは、基礎から機械学習、ディープラーニングと応用、そしてアプリやAPIを通じた実践までを一気通貫で経験できる設計です。
修了後は、課題を自分で見つけて検証し、価値として伝えられる状態になっているはずです。
カリキュラム名や細部は更新されることがあります。最新情報は公式サイトや無料説明会でご確認ください。コース内容が見えた今、無料相談会へ参加しましょう。

