【E資格保有者が解説】E資格とは?最新日程・受験資格・出題範囲・合格率まで

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E資格は情報量が多く、受験資格や日程だけでなく、どの範囲をどう優先して学ぶかで迷いやすい資格です。

基礎知識への不安や、学習を継続できるかという悩みは自然なものですが、出題の軸と求められる実装力を正しくつかめば、準備は一気に効率化できます。

私は未経験から、働きながらキカガクの長期コースを受講し、卒業後も学習を続け、E資格を取得することができました。

本記事では、E資格の受験条件、試験形式と費用の確認ポイント、出題範囲を整理します。学ぶべき領域の優先順位と、当日の流れまで、を順に解説します。

読み終えるころには、自分の現在地と次に学ぶべき範囲受験までの準備手順を自分の言葉で説明できる状態になっているはずです。ムダのない学習で、合格に近づきましょう。


目次

E資格とは

E資格は、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選んで実装できる力を認定する資格です。コードを読んで動かし、設計の意図を説明できるか、「手を動かす力」に焦点が当たります。

一方のG検定は、ディープラーニングの基礎知識と事業活用リテラシーを測る位置づけです。協会の公式整理でも、「知識・活用(G)」と「理論・開発実装(E)」が役割分担されています。

まずGで全体像を固め、Eで実装力を証明、というステップが一般的です。


受験資格と申し込み

JDLA認定プログラム修了(試験日の過去2年以内)が必須なことです。

申込時には修了を示す番号の入力が求められるため、プログラム事業者からの発行情報を事前に手元へ揃えておきましょう。受験申込と会場予約はピアソンVUEの専用ページから行います。


JDLA認定プログラムの選び方

  • 修了条件(修了証の発行タイミング)
  • 質問体制(回数制限の有無)
  • 模試・問題数(解説の質)
  • 料金と助成制度(給付金対象か)

シラバスの改定に追随しているか、Pythonと選択フレームワークのバージョン追従が明記されているかもチェックしましょう。

最後は、自分の前提知識・使える学習時間を伝え、到達イメージの現実性を確かめるのが近道です。


試験日程・会場・費用

E資格は年2回(2月・8月)に実施されています。申込は受験日前日23:59まで受け付けられますが、会場の座席は流動的なため早めの予約が安心です。

受験形式はCBT(コンピュータ試験)で、全国の指定テストセンターで受験します。受験料は一般33,000円/学生22,000円/会員27,500円です。最新の実施日程は公式発表をご確認ください。


合格率と難易度のリアル

直近のE2025#1(2月実施)の合格率は68.26%でした。

科目別の平均得点率を見ると、深層学習の得点が相対的に低く、理論と実装をどれだけ腹落ちさせられるかが差になっています。試験は120分で、回によっては100問超(例:104問)の出題実績があります。

「1問=約1分」の配分を前提に、迷った問題は保留にして後戻りで回収するのがが有効です。


出題範囲

出題はシラバスに沿って、応用数学・機械学習・深層学習・開発/運用環境・深層学習の応用をカバーします。具体的には、最適化や正則化、CNN・RNN・Transformer、説明可能性、エッジや分散処理、環境構築など、実務でつまずきやすい要所が体系化されています。

さらに、PyTorch または TensorFlow を受験開始時に選択し、その枠内で実装系の設問が出題されます。2025年8月回では、動作確認済みのライブラリ・バージョンが事前公開されています。

演習や環境準備は、該当バージョンに合わせて整えておくと安心です。


合格に直結する「学習領域」

基礎数学

まずは最小限の数学を固めます。微分と最適化(勾配・学習率・損失の形)、線形代数(ベクトル・行列演算・固有値/特異値)、確率統計(分布・期待値・分散・推定と検定)がモデルが動く理由の土台です。

公式を覚えるだけでなく、「なぜその式で更新が安定するのか」「誤差のばらつきが評価にどう効くのか」を言語化できるまで繰り返すと、後半の深層学習が一気に楽になります。

機械学習の要点

線形回帰ロジスティック回帰SVM決定木アンサンブルの使いどころを押さえます。重要なのは正則化(L1/L2)や汎化の直観、交差検証とハイパーパラメータ探索、評価指標の選択です。

精度だけでなく、再現率適合率ROC/PR曲線を目的に合わせて切り替えられるようにすると、試験でも実務でも判断が速くなります。

深層学習の中核

活性化関数・初期化・勾配の流れを理解したうえで、画像系はCNN、時系列/系列はRNN/LSTM、広範な系列処理はTransformer(注意機構)へと広げます。

各アーキテクチャの得意・苦手を1行で説明できること、そして代表的なブロック(畳み込み/プーリング、Multi-Head Attention)の入出力形を追えることが合格の分かれ目です。

XAIと評価の厳密さ

SHAPGrad-CAMなどの説明可能性手法の位置づけと限界を押さえ、評価指標の選択が意思決定にどう接続するかを説明できるようにします。

単なる数値比較ではなく、「なぜその指標を重視するのか」を一文で示せると説得力が上がります。


受験当日の流れと注意点

会場試験は総所要135分(NDA・アンケート15分+試験120分)の枠で進行します。

開始前には機密保持契約(NDA)への同意が必要です。予約やキャンセルは受験日前日23:59までが原則ですが、変更や取り消しは受験開始24時間前までが基準です。

座席は先着順のため、余裕を持って手続きを進めてください。


よくある質問(FAQ)

独学だけで受験できますか?

できません。JDLA認定プログラムの修了(過去2年以内)が必須です。

自宅オンライン受験は可能ですか?

いいえ。指定テストセンターでのCBT方式です。申込時に会場を選択します。

受験料はいくらですか?

一般33,000円/学生22,000円/会員27,500円(税込)です。


まとめ

E資格は、知識の暗記ではなく実装力と選択の根拠を示す試験です。出題範囲はJDLAシラバスの「応用数学/機械学習/深層学習」が中心で、受験時にPyTorch または TensorFlowを選択します。

試験当日は、「なぜその手法を選ぶのか」「どう実装するのか」を自分の言葉で説明できる状態を目標にしてください。

最新の試験情報(実施日程・費用・受験方法)はJDLAの更新に合わせて確認し、計画を適宜アップデートしていきましょう。

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